「ジェイク」
甘えるように背中に手を回してくれたシャロンは、キュッとジェイクを抱きしめ返す。その甘やかな感触に胸が打ち震えていると、彼女がボソッと
「なんだか大きくなってる……」
と呟いたので噴き出してしまった。
「笑わないで。だって本当に大きくなったじゃない。背だって高くなってるし、胸だってこんな厚くなかった」
「ぼくはもう子どもじゃないからね」
くっくっと笑いながら、少し拗ねたようなシャロンの頬をつつく。
「君だって、とても綺麗になった。――本当に綺麗だ」
目を細め感嘆を込めて囁くと、シャロンは真っ赤になって顔を隠すようにジェイクの胸に再び額を付ける。
ああ、こんなに可愛いシャロンを見られるなんて夢みたいだ。
「ジェイクは、王女様と結婚するんだって思ってたわ。あの新年の鐘の時に口づけを交わしていた方と……」
シャロンのくぐもった声に思わず目を見開く。
「ごめん、それはもう忘れてくれ。あの時は、振り払うわけにはいかなかっただけなんだ」
「…………」
「君だってコンラッド様と……ね?」
思い出したくもない光景だが、ただの挨拶だったことを思い出してもらおうと口にすると、シャロンにさっと口づけられた。それは風が触れたような、色気も何もない口づけでキョトンとする。
「あの時ロゼット様から貰った口づけ」
その意味に気付いてジェイクはどっと落ち込んだ。自分があの時王女と交わしていたものとも、シャロンがしていたとジェイクが思い込んでいたものとも違う、なんとも礼儀正しい魔除けだ。彼女の声に少し責める色が見えるのは、少しは妬いてくれていたのだろうか。
心から謝罪の言葉を述べると、少し間があった後、彼女が優しく微笑んでくれたのでホッとする。
「噂でね、あなたが王女様と結婚すると聞いていたのよ」
甘えるように背中に手を回してくれたシャロンは、キュッとジェイクを抱きしめ返す。その甘やかな感触に胸が打ち震えていると、彼女がボソッと
「なんだか大きくなってる……」
と呟いたので噴き出してしまった。
「笑わないで。だって本当に大きくなったじゃない。背だって高くなってるし、胸だってこんな厚くなかった」
「ぼくはもう子どもじゃないからね」
くっくっと笑いながら、少し拗ねたようなシャロンの頬をつつく。
「君だって、とても綺麗になった。――本当に綺麗だ」
目を細め感嘆を込めて囁くと、シャロンは真っ赤になって顔を隠すようにジェイクの胸に再び額を付ける。
ああ、こんなに可愛いシャロンを見られるなんて夢みたいだ。
「ジェイクは、王女様と結婚するんだって思ってたわ。あの新年の鐘の時に口づけを交わしていた方と……」
シャロンのくぐもった声に思わず目を見開く。
「ごめん、それはもう忘れてくれ。あの時は、振り払うわけにはいかなかっただけなんだ」
「…………」
「君だってコンラッド様と……ね?」
思い出したくもない光景だが、ただの挨拶だったことを思い出してもらおうと口にすると、シャロンにさっと口づけられた。それは風が触れたような、色気も何もない口づけでキョトンとする。
「あの時ロゼット様から貰った口づけ」
その意味に気付いてジェイクはどっと落ち込んだ。自分があの時王女と交わしていたものとも、シャロンがしていたとジェイクが思い込んでいたものとも違う、なんとも礼儀正しい魔除けだ。彼女の声に少し責める色が見えるのは、少しは妬いてくれていたのだろうか。
心から謝罪の言葉を述べると、少し間があった後、彼女が優しく微笑んでくれたのでホッとする。
「噂でね、あなたが王女様と結婚すると聞いていたのよ」



