(俺)と「私」の諸事情



一次審査結果発表撮影後。

「づがれだぁ。」

下着の姿で寝転がっている瑞稀ちゃんを見つけてしまった。

…といっても俺の部屋。

俺、男なんだよー!!と叫びたくなる言動を抑える。

…ま、まぁ?俺が女子だったら、この女子だけの空間で楽な格好したいのはわかるけどさ。

「…とりあえず服着たらどう?」

俺には刺激強いわけですよー。

一応、男子中学生であって?
まぁ、参加者には女子として思われないといけないけど。

「あー、ごめん。このオーデション、やっぱり未経験のわたしにはキツかったぁ。」

「でも未経験にしては、7位ってすごいと思う。」

「…晴には言われたくないな。4位でしょ?びっくりしちゃったもん。」

いや、でも俺は5位以内に入らないといけないんだよ。

肩をすくめる俺に瑞稀ちゃんは服を着ながら言う。

「芸能人?」

「いや。私も未経験。」

「……本当?わたし、嘘つきは嫌いよ。」

「嘘ついてないんだけど...。」