(俺)と「私」の諸事情



「ふぅ。」

お、終わった...。

俺・白雪晴は息を吐く。

最初が掠れてしまいそうだったけど大体は上手くいったかな。
バク宙もバッチリで。

「ありがとうごさいました。」

ステージ上で頭を下げると、パチバチパチと拍手が起こった。

「では、評価行きますね。」

セツヤがにっこりと笑って言う。
あ、俺5位以内にいないと父親に刺されるんだっけ。
っていうかまず受からないとダメだし。
やべぇ。

審査員の檜山朔がマイクを持って喋り出した。

「えっと、全体的に完成度は高いです。最初、低音が出しにくかったのかな?掠れてたので、そこは気になりましたが、だんだんとしっかりした声になってたので良かったです。
で、バク宙。まさかとは思いましたね〜。一応本当の振り付けではあるけど、結城爽さんのアドリブなので。綺麗なフォームでしたよ。素敵なパフォーマンス、ありがとうございました。」

ニコッと微笑んで会釈する。

他の審査員も、バク宙のことを中心的に言っていた。
あとは…見た目に対してのギャップとか。

まぁ、そりゃそうだろう。

ニコニコのほわほわ系美少女がバク宙なんてしたら驚くに決まってる。

「ありがとうございました。」

ステージ上でもう一度お辞儀をして、降りた。