…いや、これ、やばいぞ。
あんな圧倒的な表現力を見せられて審査員からの期待がどんどん膨らんでいっている。
もちろん、この中で水谷蘭のパフォーマンスを超える人は...いない。
俺なんて絶対無理だ。
…次の人、絶対緊張するだろうなー。
次俺だったら、終わりだぁ。
「二人目、いきます。——」
————
そこから、どんどん参加者が呼ばれていった。
今は1時。
あと残りは少ない参加者。
なぜかというと、まあ、初心者が多いからだ。
初心者は、緊張やばい&経験なしということだから、うる覚えで歌詞を飛ばしたり、声が裏返ったり、と。
そういう人は、途中で音楽停止をさせられて、強制終了。
「君がその程度でこのオーデションに受かると思ってるなら、一生芸能界目指すのはやめて。」
なんて、セツヤがキツイ目をして話していたこともあった。
という感じで、一曲通せれたのはほぼいない。

