(俺)と「私」の諸事情



…ま、間に合ったぁ!

俺が最終確認を終えたのが8時57分。

そこから急いで撮影するスタジオに走って向かい、一番最後だけどギリギリ間に合った。

すでにスタジオは暗くなっていて、いつセツヤが登場してもおかしくない状態だ。

今日、一次審査でする事はまず、挨拶。

自己主張できるか…とか、緊張に耐えられるか…など様々な理由はあると思うけど。

名前、このオーデションに参加した理由を言う。

質問される場合もあるらしい。

っていうか俺、自分から希望でオーデションに参加してないんだけど。

オーデションに参加した理由って言ったら「父親にナイフで脅されたから。」としかいいようがない。

といってもそんなことを言うと即炎上、俺の命は終わりになってしまう。

深夜レッスンの休憩時間にちょっと考えてみたから、話す内容は頭の中に入っている。

すっごい無難だ。

次に、課題曲をパフォーマンスする。

っていう流れだ。