(俺)と「私」の諸事情



「…ぇ」

俺は固まった。

身がくすんでしまって動けない。

驚きと恐怖で身が固くなる。

…え、まって...。

これって…。

なんで、なんで。

なんで。

父親が俺に向けたものは——サバイバルナイフだった。

父親の目が鋭くなる。

俺の息を殺すように。

ちなみに凶器を向けられたのは初めてだ。

…あー、俺今日が寿命かな。

やっば。

どうしよう...。

動かない体に力が自然に入る。

…父親、俺そこまでしたかな。

俺が恐怖で体が震えてしまうのを耐えているとき、

「晴。」