「なんで気づいてくれたの?」
私が足を捻ったこと、誰にもバレないようにしてたのに。三木ですら気づかなかったのに。
ましてや東なんて、ネットの向こう側で同じ時間に試合してたはずなのに。
「さあ。なんでだろうね?」
少しだけ意地悪な言い方で、でもどこか楽しそうに東が答える。
「…っ、」
す、すきっ…!
そんなふうに言われたら、期待しちゃうに決まってるのにっ…!東の女たらしめっ。
でも…こういうところが、本当にたまらなく好き。
さりげなくて、でもちゃんと見てくれてる気がして、でも決定的なことは言わなくて。
距離を保ったまま優しさだけをくれる、その感じが。



