君に捧げるアイラブユー




無駄のない綺麗なフォームから放たれたボールは、リングにかすることもなく、そのまま吸い込まれるみたいにネットに収まる。


その瞬間、周りの女子たちから一斉に歓声が上がった。



「(…やっぱり、かっこいいなぁ)」



思わず見惚れてしまうくらいに完璧で、遠い存在みたいに感じる。私とは、あまりにも違いすぎる。


あんなふうに輝いている東の隣に立つには、まだまだ、全然足りない。


そう思った瞬間、胸の奥が少しだけチクっと痛んだ。右足首のズキズキとは違う、もっとじわっと広がる痛み。


何でもないふりをして、走り出した。


たとえ足が痛くても、かっこ悪くても、せめて最後までちゃんとやらなきゃ。東にかっこ悪いところ見られたくない…!



結局私は、どうにかこうにか誰にもバレないように必死でごまかしながら、走り回っていた。


大丈夫、大丈夫!と自分に言い聞かせながら動き続けていたら、気づけば試合は何事もなく終わっていた。