君に捧げるアイラブユー




さっき背中に当たった軽い衝撃の正体は、どうやらバスケットボールだったみたいで、東はそれをひょいっと拾い上げて、何でもないことみたいに軽く笑った。


その笑顔がまたずるいくらいにかっこよくて、思わず見惚れそうになるのを必死でこらえる。


東への気持ちはもう、とっくに溢れそうなのに、ばれないように口角を上げてニコッと笑ってみせる。我ながらよくやってると思う。

こんな近くに本人がいるのに、平静を装えてる自分、ほんとにえらい。



「東、さっきまでステージに転がってたよね?」



なんて、さりげなく話題を振ってみると、「はは、見てたの?」って、少し照れたように笑う。

もちろん見てたに決まってる。むしろ、一瞬たりとも見逃したくないから、ずっと目で追ってたなんて、絶対に言えないけど。

あぁ、ほんとに体育の先生に感謝したい。こんな奇跡みたいな合同授業を作ってくれてありがとうございますって。



「西宮は今から試合?」

「そうなの。東は?」

「俺も今から」

「……。」



え、それってつまり、お互い試合に出るってことは、同時進行ってことで、見れないってこと?せっかく同じ体育館にいるのに?せっかく先生のミスで合同授業になったのに?

こんなチャンス、滅多にないのに!?