青い青い空


 永年の思いが実った男が、かわいい彼女のお願いを断れるはずもなく――


「や、やだ!」

「じゃなきゃ描かない」


 姉をモデルにしてもいいならという条件で、取り敢えず了承しておいた。


 * * *


「その辺適当にくつろいでてくれたらそれでいいから」


 軽い朝食を片手に部屋へと招き入れる。そこら中に絵が広がっているから、きっと見ているだけで楽しいだろう。

 パパッと朝食のパンを食べ終えてから、絵の具とキャンバスの準備に取りかかる。


「あ。パズル解いててもいい?」

「もちろん。好きなことしてて」

「あ! ベランダで雪だるま作ってもいい?」

「それは俺もやりたいからダメ」


「じゃああとで一緒にやろうね」と、嬉しそうに朝食のパンを頬張る彼女を、まずは描くことにしよう。