青い青い空


 冗談を言えるほど信用していただけているのは非常に有り難いことですがと、私は素直に頭を下げた。


「それでも絶対いい気はしてないですよね。謝って済む問題ではないと思うので、お気の済むまで私のことをサンドバッグにしてください」

「伊代ちゃんって、意外にもM気質だったのね」

「佐裕子さん。もう冗談で誤魔化さなくても大丈夫なので」

「冗談じゃなくて本気だったのだけど。そもそも伊代ちゃんは、何に対して謝ってるの?」

「え? で、ですから……」


 私の口から改めて言うのもおかしな話だが、上手く話が噛み合っていないことを少し不可解に思い、恐る恐るそれを口にした。


「その、一石さんと佐裕子さんは、ご結婚……されたのですよね?」


 口にして、少しだけ後悔した。

 束の間の沈黙を寄越した二人に、この後盛大に大笑いされたから。