青い青い空




 取り敢えず、このままの恰好では戻れないので、新しく一式買い揃えることに。流石にここは私が出すと、頑なに譲らなかった。


「でも、青崎さんがぼーっとしてるなんて珍しいですね」

「そんなことはないですよ。割と頻繁にぼうっとしてます」

「ぼーっとするのもいいですけど、時と場所には気をつけてくださいね。今回は俺がいたからよかったですけど」

「本当にすみませんでした新堂くん」


 試着室越しにそう会話をしながら、不意に違和感に気付く。腕に、身に覚えのない痛みがあったからだ。


(筋肉痛? いやでも、最近特別何かをした覚えは――)


 そこまで考えかけて、体の芯が震えた。ついさっきの出来事が原因だと気付いたからだ。


「流石青崎さん! 青色のシャツがよく似合ってます!」

「ありがとうございます」


 そうしてようやく身に染みてわかった。あの一瞬の出来事が、どれほどまでに危険だったのかを。