青い青い空


『きばりね』

「うん」

『ほんま、おとましいのぉ』

「はは。……ありがとう。ばあちゃん」

『はよしね。見つけるまで帰ってくなや』

「うん。それじゃ、行って来ます」


 最後、祖母は電話の向こうで泣いていた。

 これでもかというほど背中を押して、泣いてくれていた。


 ――――――…………
 ――――……


 目尻から、熱い何かがこぼれ落ちていく。


「……伊代クン? 寝てる?」


 夢と現実の狭間で囁くような音が聞こえてくる。

 どうして涙が出るのか、何も覚えていないまま、少しだけ眠れましたと答えた。


「……先生?」


 何故か了安は、眉間に皺を寄せながら険しい顔でこちらを見下ろしていた。


「伊代クン」

「は、はい」

「一瞬子犬になってもいい?」

「ハイ?」