「今日はもう寝るか」
あたしのカラダを離した大野は、長椅子に横になった。
そしてあたしも長椅子に横になって、そのまま目を閉じた。
*
「おい、起きろ」
目を覚ました時、目の前には平松先生がいた。
あたしは長椅子で寝て、大野はいつの間に落ちたのだろう、床に寝転がってまだ寝ている。
「先生…」
起き上がろうとしたが、手に力が入らない。
頭も痛いし、何よりカラダがダルい。
「高熱じゃないか」
平松先生があたしのおでこに触れた。
昨日大野にされた時、実はドキドキしたけど、平松先生にされても何とも思わない。
「全く、お前らふたりして何してんだよ…。とりあえず、説教はお前の熱が下がってからだ」
その後平松先生は大野を起こした。
「ああっ?何だよクソジジイ」
寝ぼけているのか本心なのか…。
平松先生は怒ることもせず、呆れた様子でため息を吐いた。
「戻るぞ。早く起きろ」
何とか起き上がった大野。
きっと大野は朝に弱いタイプだ。
「高木、かなり熱がある。先生が連れて行くからお前はさっさと戻れ」
平松先生は大野に冷たく言い放って、あたしをおんぶした。
「…俺が連れてく」
平松先生におんぶされているあたしを見ながら、大野が言った。
「いい、先生が連れて行く。お前は先生の言うことを聞け」
それを聞いた大野は、平松先生に舌打ちをして出て行った。

