あの夏、キミが描いた青空


家の中に鳴り響く電話の音で目を覚ます。



起きるのはダルいけど、一階にある電話を手に取った。



「もしもし」



「あっ、高木、今日は学校来てないみたいだけどどうした?体調でも悪いのか?」



電話をかけてきたのは、担任の平松先生だった。



「いえ、大丈夫です」



特に嘘をつく理由もなく、正直に答えた。



「今から来週のキャンプの話をするから、大丈夫そうなら来てほしい」



行かなきゃいけないのか…。



こうなるなら「体調が悪い」とでも言うべきだった。



「わかりました。今から行きます」



そう言って電話を切り、本日二回目の登校をした。







「おっ、高木」



生徒玄関で靴を履き替えたところで、平松先生と会った。



「さ、行こうか」



先生と一緒に教室へ向かう。



「は?」



教室に入ると、大野の席に女子が群がっていた。



ということは…。



「大野?」



私の声に、大野が反応する。



「あ、お前、また来たんだ」



大野が言った『また』という言葉に、平松先生が反応した。



「ん?またって?」



先生は首を傾げる。



「ちょっと大野…」



今朝の出来事を話すしかない。



そう思った時だった。



「あーやっぱ見間違いでした。何でもないっす」



大野が先生に嘘をついた。



その嘘をなんの疑いもなく、平松先生は信じたようだ。



「おお、そうか。みんな席に着けー」



平松先生の呼びかけで、みんな席に着く。



また大野に助けられたな。



そう思いながら、あたしも席に着いた。