あの夏、キミが描いた青空


「それでね、そいつ、ブスブスうるさいのよ」



夜ごはんを食べながら、あたしは大野の愚痴をお母さんに聞かせていた。



「もしかしたら、大野くんは紗英のことが好きなんじゃないの?」



なんて言いながら、お母さんは微笑んだ。



その言葉に、あたしは噛んでいたご飯を勢いよく飲み込んでしまった。



「ゴホッゴホッ…。あーもう、そんなんじゃないって!とにかく、大野と私は嫌い合ってるの!」



「はいはい」



いくら否定しても、きっとお母さんには伝わらない。



どうやらあたしは、相談する相手を間違えたようだ。



いつも通りご飯を食べ終え、お風呂に入って、寝る準備を済ませた。



後は寝るだけだ。



ベッドに横になりながら、考えるのは大野のこと。



普通の生活だけど、大野を思い出すだけでイライラする。



思い出さないようにしているのに、なぜか頭の片隅には大野がいるのだ。



あたし、大野のこと考えすぎかな?



好きでもない人のことを、こんなにも考えるものなのかな?



いや、普通普通。



大丈夫、考えすぎだなんてそんなことはない。



今日もベッドに滑り込み、一日が終わった。








次の日、一応毎日スマホでセットしているアラームが鳴らずに、寝坊してしまった。



最近スマホを充電していなかったせいで、どうやらスマホは充電切れのようだ。



「最悪、もう一限終わるじゃん」



あたしはバタバタと準備をし、お母さんが用意してくれた朝ごはんも食べずに家を出た。