両手いっぱいの大好きを。

手を引いて、人通りの少ない場所に2人きり。

「な、何…?」

先に口火を切ったのは、胡依愛里清。

「分かんない?虹、取られていいの?」

「やっぱりっ…!」

胡依愛里清は、少し怒った表情を見せた。

「い、嫌だ…」

ふっ…あんたなんかには…

「虹は、譲らないよ。

あとーーー。」

胡依愛里清の表情が一気に沈んでいくのを、私は見届けた。

多分、その時の顔は、笑っていたと思うけど。