両手いっぱいの、大好きを。

「相談が、あるの」

「分かった。じゃあ、ひるやす「愛里清ちゃーーんっ!!!」

私の声を遮って、花美の声が教室に響いた。

「花美ちゃんっ!!」

愛里清が、私とは反対方向に行ってしまう。

赤と茶色のチェックのスカートを翻して。

「花美ちゃん、今日一緒に帰らない?」

「いいよ!あ、祐香いるかも」

「全然!」

楽しそうに話さないで…

手のひら返すようなこと…しないでよ…っ!!

「ねぇ!愛里清っ!!!」

愛里清がビクッと体を震わし、こっちを向いた。

クラスにいた全員が私の方を向く。

今叫んだのは…

「え…?今の、私…?」

私だったなんて―――。