両手いっぱいの、大好きを。

「愛里清、『間接キス』だね?」

「〜〜っ!!!」

こういうときだけ名前呼びなのも、いちいち恥ずかしいことを掲げてくるとこも。

虹くんは、ほんとに意地悪。

「虹くんにはもうあげないもんっ!!」

「ごめんって」

「そうだ、愛里清ちゃん。」

「何?」

「そろそろ花火の時間だよ?」

「え!」

花火開始は19:30。

カバンからスマホを取り出し、時間を見た。

「うえぇ…19:20…」

場所取り合戦敗北…

「場所取りなら心配いらないよ」

虹くんが、私の心を見透かしたような言葉を発した。

「穴場があるから、“2人”で見ようよ、愛里清ちゃん」

顔がぼっと熱くなる。

私は、虹くんの言葉に敏感になってしまったみたいだ…