両手いっぱいの、大好きを。

そして、指を絡ませて、いわゆる『恋人繋ぎ』に繋ぎ方を変えてきた。

虹くんの指先から、体温がじんわり伝わってくる。

「ちょ…!虹くんっ!?」

「ダメ?」

そう首を(かし)げられ、逆らえなくなってしまった。

「行こうよ。食べたいんでしょ?」

「う、うん…っ」

恥ずかしさを押し殺して、なんとか返事する。

清水の舞台から飛び降りる覚悟で、私は言った。

「ありがと…っ」

みるみる、虹くんの顔は赤くなってく一方で。

私の頭の上には、『?』がズラリ。

「愛里清ちゃんは、ドキドキさせられる側でしょ?もー…」

虹くん、あなた牛なの?ずっと『もーもー』言ってるけど。

「いーから、行くよ」

今日の虹くんが強引に感じたのは、私だけなのかな―――?