両手いっぱいの、大好きを。

そう抵抗の言葉を叫ぶけれど、非力な私の体は、簡単にベンチから引き剥がされてしまって。

「行こ?俺らん家。」

男の子が耳元でそう囁く。

気味悪くて、体中に寒気が走った。

怖いよ…

助けて…虹くん…っ!

そのまま強引に、手を掴まれて、引っ張っていかれてしまう私。

もう駅から出てしまいそうになった時、後ろから低い声が聞こえた―――。