大好きなキミと365日の恋をする

――カランカラン、ズズズッ…


思ったより下駄は歩きづらく、早く家を出て良かったと心から思った。


下駄をカランカランと鳴らしながら、いつも歩く駅までの道を進む。


歩いてる最中も、虹くんの私服姿が目に浮かぶ。


かっこいいだろうなぁ…


私の浴衣は、薄い藤色や桜色、空色の紫陽花(あじさい)が描かれていて、とっても綺麗(きれい)


馬子にも衣装ってやつだ。


「うぅ…足痛いよ…」


ちょっと疲れた足を前へ前へと動かし、だんだん駅が見えるくらいまで来た。


暑く(のど)が渇いたので、駅前の自動販売機で桃味のジュースを買った。


駅に着いたけど、早く来すぎたせいか、虹くんの姿は見当たらなかった。


「いないなぁ…椅子は…あった」


綺麗な新品っぽいベンチに腰掛け、さっき買ったジュースを一口飲んだ。


「んっ、美味しい…!」


美味しすぎて、つい口にしていた心の声。


その時だった―――