両手いっぱいの大好きを。

ついに、補習初日がやってきた。

教室に着いて、周りを見回すけど、人はいない。

誰もおらず、密室になっていた教室は、とてもジメジメしていて暑い。

窓を勢いよく開けると、涼しい風がビュウーッと吹き込んだ。

私は勉強は嫌いだけど、虹くんと一緒なら楽しみだし、頑張れる気がする。

「早く始まらないかな…」

つい、漏れた心の声。

「何が始まってほしいの?愛里清ちゃん。」

後ろから、聞き覚えのある透き通った声が聞こえた。

「っ、!?こ、虹くん!?いつの間に…!?」

その大好きな声の主はー…