両手いっぱいの大好きを。

「あ…すみません、今入ったらダメな感じでしたか?」

虹くんだった。

「いえいえ、大丈夫よ。今話が終わったところだから。」

「そうですか。」

虹くんはまだスクールバッグを持っている。

おそらく、まだ家に帰っていなかったのだろう。

「…愛里清ちゃん、これ…」

「あ…うん。補習なっちゃって。進級も危ないんだって…」

あ!何してんだ私!虹くんに自分の悪いところを堂々と言うなんて!

「そっか…先生。この補習、俺も受けさせてください。」

えええええええええええ!?

「え…ちょ、夏凪さんは成績トップだから受けなくても大丈夫よ!?」

「いえ。これ、任意ですよね?」

「う…分かったわ。はい、これしおりね。」

「ありがとうございます。」

「じゃあね、2人とも。」

「「さようなら!」」

少しの間の後、先に口を開いたのは私で、

「何で補習参加したの?」

「愛里清ちゃんが悲しそうだったから。」

え…?私の、ため…?

「でっ、でも!それじゃ虹くんに迷惑が…」

「いいの。愛里清ちゃんは気を使いすぎなんだよ。」

「でも…」

「愛里清ちゃん、もっと俺のこと頼ってもいいんだよ?」

サラッとそういうことを言わないでほしい。

ものすごく、心臓に悪いからー。