両手いっぱいの、大好きを。

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ードンッ

『すみません!!大丈夫ですか?』

『いえ…』

藍色の髪。薄い桜色の唇に、眉1つ動かさない冷酷な表情。

いわゆる、『容姿端麗』な女の子。

『…あの、胡依さん、ですか?』

『はい…そうですけど…何か?』

『私、蒲生祐香って言います。私の顔、覚えておいてくださいね―――』

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楽しかった時間に、()らない記憶が水を差す。

何だったんだろ、これ…

えーと、確か、蒲生…祐香さん、だったはず。

ひらりとスカートを(ひるがえ)し、去っていった蒲生さんの後ろ姿が目に浮かんだ。

花美ちゃんに似てたな…綺麗なとこ。

ん?花美ちゃん…?

何で花美ちゃんが出てきたんだろ?

ちゃんと蒲生さんの顔、覚えてないのに―――。