爆走令嬢アンナの「規格外」な無双劇 〜婚約破棄され失恋しましたが、私の物理(拳)でどうにかします〜

「分かりました。私、周りを見るのは意外と得意なんです。アンナさんはどうですか?」

セルシアちゃんの問いかけに、はっとする。

「う、うん!わたし動き回るの好きだから大丈夫だよ!」

焦ってそう言うと、リリィが「ぼーっとしてたでしょう?」とニヤニヤする。

「ばれちゃった」

そう言って笑うと、二人もつられたのかくすりと笑った。

「じゃあ、明日は―――」

リリィが説明を続けようとしたその時。

「あの、アンナさん」

セルシアちゃんがわたしの服の袖を掴んだ。

「どうしたの?」

「アンナさんってステラトギウスさんと婚約者だったんですよね?」

「ぶっ!」

セルシアちゃんの唐突な言葉に、危うく紅茶を吹き出すところだった。

危ない、危ない。

「その反応は、肯定ってことでいいですね……」

セルシアちゃんは私を見ながらそう言う。