爆走令嬢アンナの「規格外」な無双劇 〜婚約破棄され失恋しましたが、私の物理(拳)でどうにかします〜

先生がそう言うとシェイド君は、「光栄です。ありがとうございます」と淡々と言ってお辞儀をした。

その動作に、「すげえ」「めっちゃ冷静」とさっきとは違う感嘆の声が教室中から起こり、まばらな拍手が起こった。

「では、ラスト。全学年トーナメントは……リリィ・マセマティカさんにお願いしたいと思います」

パトリック先生がそう言うと、同じように拍手が起こった。

すると、リリィがスッと手を挙げる。

「どうしたのかな?リリィさん」

パトリック先生は不思議そうにしながらリリィを当てると、一拍置いて口を開いた。

「私は、アンナ……エボリューションさんのほうが適任だと思います」

リリィのその言葉に、わたしは思わず「えっ!」と大きな声を出してしまう。

リリィはこちらを見て少し笑った後、続けた。

「エボリューションさんは、私よりもパワーがあります。そして、瞬時の判断力、瞬発性も高いです。先生はいなかったんですが、今学期始めの魔法実技の授業で、魔法は使っていないもののレガリア君を一撃で気絶させています」

リリィがそう言うと、一人の子が「確かに……」と呟く声が聞こえる。

それが合図のように、他の子たちも「それもそうかも!」「エボリューションさんでもいいかも!」と言った。

「そ、そうか〜……」

パトリック先生は悩みこむように顎に手を当てて、そう呟く。

リリィはそんな先生を見て、わたしの耳に顔を寄せる。

そして―――