爆走令嬢アンナの「規格外」な無双劇 〜婚約破棄され失恋しましたが、私の物理(拳)でどうにかします〜

新学期初日から一ヶ月が経った。

わたしの日常はあの日から変わらず平和。

変わったことといえば、カイル君に何故か師匠って呼ばれるようになったことくらい。

そう呼んでもいい?なんて一回も聞かれずに、いつの間にかそう呼ばれていた。

始めはめっちゃびっくりしたけど、今はもう当たり前すぎて余り気にならない。

今は昼休み。

いつもの五人で食堂に来て、昼食を取っていた。

「次の時間って何するんだっけ?」

「知らない」

「言われてないな」

そんな会話をしながらご飯を食べる。

全員が食べ終わると、食器を厨房に返却して食堂を出た。

廊下は休み時間特有のざわめきで、どこかのクラスからは楽しそうな笑い声が聞こえてくる。

わたし達も、いつも通り他愛のない会話をしながら歩いていた。

教室に到着した後も、授業開始のチャイムが鳴るまで話し続ける。

自由席なので、わたし達は空いていた近くの席に座る。

少しすると、担任のパトリック先生が教室に入ってきた。

「今日は競技大会について、説明をする」

教卓の前に立つや否や、パトリック先生は話し始める。

その言葉に、クラスが喧騒に包まれる。

わたしは競技大会という意味がわからなくて、きょとんと首を傾げた。

「競技大会って?」

隣に座っているリリィに尋ねてみると、リリィはちらりとこちらを見る。