爆走令嬢アンナの「規格外」な無双劇 〜婚約破棄され失恋しましたが、私の物理(拳)でどうにかします〜

その指示が飛んだ途端、整列していた生徒たちが列を崩して動き出した。

わたしも、少し動いて、リリィとセルシアちゃんの近くに寄る。

「どうする?三人じゃだめだよね?」

わたしがそう言うと、セルシアちゃんはは困ったように眉を顰める。

「私、このクラスに来たばかりですし……今日はお二人と一緒に過ごしてましたから…」

「そうだよね……わたしもリリィも前の学期からずっと一緒にいたから…」

うんうんと唸りながら考えていると、リリィがひらりと手を挙げた。

「なら、私が行くわ」

その言葉に付け足すようにリリィは続ける。

「確かにずっとアンナといたけど、流石に他にも友達はいるわよ。案外、色んな子と話すからね」

そう言うと、すっと立ち上がって他の女子生徒の下へと向かってしまったリリィ。

「マセマティカさん、すごいですね。スマートで、格好良いです……」

そんなリリィの姿を見て、目の奥をキラキラと輝かせるセルシアちゃん。

「ね……有り難いよ。じゃあ、組んでもらっていい?」

わたしは頷きながらそう言うと、セルシアちゃんは「勿論です!」と元気にそう言った。

程なくして全員がペアを作り終え、ザック先生の合図でウォーミングアップがスタートした。

ペアによってやっていることは違っているけれど、大体は最初にストレッチ。
ペアでやるストレッチも終えると、魔法の基礎動作や軽い体術の確認。

演習場のあちらこちらで魔法が飛び交い、空気が徐々に熱を帯びていった。