爆走令嬢アンナの「規格外」な無双劇 〜婚約破棄され失恋しましたが、私の物理(拳)でどうにかします〜

リリィはそう言いながら、少し離れている席に座っているかップルを指さした。

「愛の誓いを風に乗せて伝えあってるわ。あっちは、魔法のちょっとした花火だけでキャーキャー言うバカップル。アンナはあんな風になりたかったの?あんなのただの魔力の無駄遣いよ。それに、あれだけの小さい魔法なんてしょーもない」

ズバズバと私の胸に刺さるその言葉。

でも、どこか優しさがある。

「そういうわけじゃないけど……」

「ならいいじゃない。アンナには魔力がなくても、積み上げてきた結果があるでしょう?」

「……」

リリィの真っ直ぐな言葉にわたしは黙り込んだ。

そうだ。
自分にないものを欲しがって、筋肉から目を逸らすなんて……最低だ。

「そうだよね……わたしは筋肉を信じるよ」

笑顔でそう言うと「その意気よ!」元気づけるようにそう言ってくれる。

ふふふ。
リリィってストレートできつい印象もあるけど、本当は不器用で優しい子なんだよね。

わたしはリリィを見つめながら、そっと肩肘を付いた。