雪の音色に包まれて

雪音(ゆきね)
『…氷月くん、成長したね。その通りよ。』

氷月(ひづき)
「どうして遠くへ行っちゃうの?」

雪音(ゆきね)
『あなたがもう孤独じゃないからよ。私の役目は終わったの。』

氷月(ひづき)
「ちがうよ!僕は親に見捨てられて、ずっと孤独だよ?”こんな人生早く終わればいいのに”って思ってた。雪音(ゆきね)さんがいたから生きてこれたんだよ!」

雪音(ゆきね)
『…覚えてる?”あなたを想う人は身近にいるかもしれない”って。』

氷月(ひづき)
「覚えてない…ショックで…。」

雪音(ゆきね)
『そうよね…。』

氷月(ひづき)
「僕のことを想う人が身近に?そんなはずないよ。」

雪音(ゆきね)
『どうしてそう思うの?』

氷月(ひづき)
「僕はずっと人を避けてきた。人に好かれる要素なんて…。」

雪音(ゆきね)
『自分を卑下しないで?ホラ、あなたの後ろ。』

氷月(ひづき)
「…?」

僕が振り返ると、愛冬(まふゆ)が走ってきていた。