雪の音色に包まれて

氷月(ひづき)
「…だ、大丈夫だよ!いつまでも雪音(ゆきね)さんに甘えてられないし。」

僕は愛冬(まふゆ)を心配させないよう、強がって見せた。

愛冬(まふゆ)
『無理してない?』

氷月(ひづき)
「してないよ、雪音(ゆきね)さんと約束したんだ。”元気でいる”って。」

愛冬(まふゆ)
(本当に大丈夫…?目を離したら”やらかして”しまいそう。ショックで冬の川に飛び込んだり…?)

『…私になら…弱音吐いたっていいんだよ?』



氷月(ひづき)
「…ありがとう。大丈夫だから。」

愛冬(まふゆ)
『…そう…辛くなったら言ってよ?』

氷月(ひづき)
「…うん。」

愛冬(まふゆ)
(あぁもう!私じゃ…どうやっても雪音(ゆきね)さんの代わりになれないの…?私じゃ…氷月(ひづき)の心の支えになれないの…?)

このときの僕は、愛冬(まふゆ)のそんな苦悩に気づけるはずもなかった。