雪の音色に包まれて

人にはそれぞれの人生があるし、いつかお別れが来る。

僕は冬を重ねるたびに、それを受け入れてきたつもりだった。

それでも、いざそのときが来ると、平静でいられるはずがなかった。

僕は大学には何とか通ったが、『元気でいてね』という雪音(ゆきね)さんとの約束を守れず、落ち込んで過ごしていた。



愛冬(まふゆ)
氷月(ひづき)、どうしたの?最近、元気ないよ?』

氷月(ひづき)
雪音(ゆきね)さんが…遠い国へ引っ越すって。」

愛冬(まふゆ)
『そっか…。』

いつもの愛冬(まふゆ)なら、雪音(ゆきね)さんの話になると頬を膨らませたり、不服そうな顔をするところ。

そんな愛冬(まふゆ)が、今回だけはとても悲しそうな顔をした。