雪の音色に包まれて

僕の人生で20回目の冬がやって来た。

雪音(ゆきね)さんは、今年も初雪に合わせて僕を迎えてくれた。

僕は雪音(ゆきね)さんに、大学での愛冬(まふゆ)とのやり取りを話した。

初めて雪音(ゆきね)さんのことを話したときに愛冬(まふゆ)が不服そうな顔をしたことも、雪音(ゆきね)さんは”雪の妖精”じゃないかと冗談を言い合ったことも。

氷月(ひづき)
「…ということがあって、愛冬(まふゆ)の態度に困惑したんだ。」

雪音(ゆきね)
『あらあら、それは…大変だったね。』

雪音(ゆきね)さんは笑顔で僕の話を聞きながら、ふと、今まで僕が見たことのない表情を見せた。

まるで何かに安心したような、何かの役目を果たしたような、ほっとした表情だった。

雪音(ゆきね)
『実はね…私…こっちに帰って来られるのは今年で最後なの…。』

氷月(ひづき)
「え?!どうして?!」