僕、加賀美 氷月(かがみ ひづき)は冬が大嫌いだ。 長い夜、冷たい風、枯れた木々が虚しさを募らせるから。 けれど、僕は冬が待ち遠しかった。冬だけは孤独でなくなるから。 冬にだけ逢える「近所のお姉さん」が、僕の心を救ってくれたから。 僕は8歳のときに雪音(ゆきね)さんと出逢った。 雪音(ゆきね)さんの白い肌、木枯らしになびく銀髪、儚げな笑顔に僕の心は惹かれた。 幼い僕には、雪音(ゆきね)さんが”雪の妖精”に見えた。