キミとわたしと未来のユメ

「……理。愛理。朝だぞ。起きろ」
 肩を揺さぶられて目を覚ました。
 重い瞼を持ち上げる。
 すると、目の前に千聖くんの顔があった。
 それも、ドアップで!!
「!!!??」
 わたしは赤面しながら跳ね起きた。
 危うく昨日の二の舞になるところだったけれど、千聖くんはひょいっと身を引いて顔の衝突を防いだ。
「なななななな」
 予期せぬ千聖くんのドアップに、心臓がバクバク音を立てている。
「どーだ。寝起きの顔面ドアップは心臓に悪いだろうが」
 経験者は語る。
 そんなドヤ顔で言って、千聖くんは腰に左手を当てた。
「もう七時半だぞ。起きないと遅刻する」
「……う、うん。起きた。それはもう、ばっちり」
 わたしはこくこく頷いた。
 冷水を顔に掛けられたような気分だ。
 眠気が丸ごと吹き飛んだ。
「愛理が寝坊なんて珍しいよな。何? もしかしておれのこと考えて眠れなかったとか?」
「……うん」
「えっ」
 冗談で言ったつもりだったらしく、千聖くんの顔が赤くなった。
「だって、予知夢で見ることができてたら、怪我しなくて済んだのに……」
 申し訳なくて、わたしは俯いた。