次の授業が始まる前に着替えなきゃいけない。
だから、体育の授業が終わると、みんな急いで教室に向かう。
わたしも菜摘ちゃんと一緒に、少々早足で歩いていたのだけれど。
「愛理」
体育館から教室に戻る途中、渡り廊下で千聖くんが小走りに近づいてきた。
「わたしは先に行くね。頑張って」
菜摘ちゃんはわたしの肩を軽く叩いて去った。
頑張ってって……何を頑張ればいいんだろう?
「千聖くん……。もう怒ってないの?」
渡り廊下の端っこで立ち止まり、向かい合って、恐る恐る問う。
「ああ。さっき拍手してくれたし、もういいや」
「良かった。これからずっと無視されたらどうしようかと思った」
わたしは肩から力を抜き、ほっと息を吐いた。
「そんなことしねーよ。おれだってずっと愛理に不機嫌な態度を取るのは辛いし……そんなことよりさ、さっきのどうだった? 完璧だっただろ?」
「格好良かった」
「見直した?」
「うん」
頷くと、千聖くんは得意げな顔になった。
「つってもまあ、『ボールが来る』ってわかってたからできたことだけどな。だからこれは、おれと愛理の協力プレイってことで」
千聖くんは片手をあげた。
彼が何を望んでいるのかすぐに察して、わたしも右手をあげた。
互いに勢いをつけて、ぱんっと手を打ち鳴らす。
満面の笑みを浮かべている千聖くんを見て、わたしの中で何かが弾けた。
だから、体育の授業が終わると、みんな急いで教室に向かう。
わたしも菜摘ちゃんと一緒に、少々早足で歩いていたのだけれど。
「愛理」
体育館から教室に戻る途中、渡り廊下で千聖くんが小走りに近づいてきた。
「わたしは先に行くね。頑張って」
菜摘ちゃんはわたしの肩を軽く叩いて去った。
頑張ってって……何を頑張ればいいんだろう?
「千聖くん……。もう怒ってないの?」
渡り廊下の端っこで立ち止まり、向かい合って、恐る恐る問う。
「ああ。さっき拍手してくれたし、もういいや」
「良かった。これからずっと無視されたらどうしようかと思った」
わたしは肩から力を抜き、ほっと息を吐いた。
「そんなことしねーよ。おれだってずっと愛理に不機嫌な態度を取るのは辛いし……そんなことよりさ、さっきのどうだった? 完璧だっただろ?」
「格好良かった」
「見直した?」
「うん」
頷くと、千聖くんは得意げな顔になった。
「つってもまあ、『ボールが来る』ってわかってたからできたことだけどな。だからこれは、おれと愛理の協力プレイってことで」
千聖くんは片手をあげた。
彼が何を望んでいるのかすぐに察して、わたしも右手をあげた。
互いに勢いをつけて、ぱんっと手を打ち鳴らす。
満面の笑みを浮かべている千聖くんを見て、わたしの中で何かが弾けた。

