イケメン兄弟はわたしに夢中!?〜幼なじみが家族になった〜

 二日後の朝。今日の天気は雨。
「ふわあ……」
 パジャマ姿のまま、眠い目をこすってリビングに行くと。
 英語のロゴの入った水色のTシャツを着た優夜くんと、赤いシャツを着た千聖くんが揃ってご飯を食べていた。
 昨日は夜更かしして眠かったのに、優夜くんの服装を見た瞬間、寝ぼけていたわたしの脳は完全に覚醒した。
 もしも田沼くんたちがわたしの警告を聞かなかったら、優夜くんは今日、田沼くんたちにいじめられて泣いてしまう!
「ゆ、優夜くん、おはよう」
「おはよう。どうしたの?」
 動揺を隠せないわたしを見て、優夜くんは目をぱちくり。
「えっと、あの。優夜くん……」
「愛理」
 警告するべきかどうか迷っていると、千聖くんが落ち着いたトーンでわたしの名前を呼んだ。
 不安にさせるようなことは言わなくていい、と目が言っている。
 ――もし今日、田沼くんたちが話しかけてきたら聞かなくていいからね。何かされそうだったら全力で逃げてね。今日はなるべく一人にならないで――
 喉まで出かかっていた数々の言葉が、千聖くんの視線を受けて消えていく。
「……なんでもないの。今日は雨だね」
 リビングの大きな窓の外を見て、わたしは言った。
 窓の外では、まるで誰かが泣いているかのような雨が降っている。
「? うん。雨だね?」
 優夜くんは困惑顔。
 この雨のように、優夜くんが涙を流したりしませんように。わたしは心底祈った。