『わたし、来見愛理じゃなくて成海愛理になるのかな。もしかしたら千聖くんが来見千聖になるかもしれないよ?』
『へー』
『もうちょっと返事に気合入れて!? 苗字が変わるって結構大ごとだよ!?』
『いや、おれ、一回苗字変わってるから』
『あ、そうか』
『なるみとくるみって一文字しか変わらねーし、来見になっても別にいいよ。優夜も隣にいるんだけど、そう言ってる。多分、おれたちのほうが変わるんじゃねーの? こういうとき、大体苗字が変わるのって母親の連れ子のほうだろ』
『本当に千聖くんたちは苗字が変わっても大丈夫なの?』
『だからそう言ってるじゃん』
『そうなんだ。どうなるかわからないけど、わたしは成海愛理になっても全然大丈夫だからね!』
『ふーん。じゃ、また明日』
千聖くんは早く会話を終わらせたいらしい。
用事の最中なのか、単純に文字を打つのが面倒くさいのか。
『はーい。また明日』
空気を読んで、わたしはスマホを置いた。
「……なんか軽いなぁ……親同士の再婚って普通は大事件のはずなんだけどな……?」
わたしは首を捻りつつ、膝で丸まっている猫の背中を撫でた。
ジロさんは黒と白のハチワレ猫だ。
毛のほとんどが黒く、尻尾も真っ黒で、鼻の右横に黒い斑模様がある。
ジロさんは人間の事情なんか知ったことじゃないとばかりに迷惑そうな顔でジロリとわたしを見上げた。
そして、わたしの膝から飛び下り、お気に入りの座布団の上で再び丸まったのだった。
『へー』
『もうちょっと返事に気合入れて!? 苗字が変わるって結構大ごとだよ!?』
『いや、おれ、一回苗字変わってるから』
『あ、そうか』
『なるみとくるみって一文字しか変わらねーし、来見になっても別にいいよ。優夜も隣にいるんだけど、そう言ってる。多分、おれたちのほうが変わるんじゃねーの? こういうとき、大体苗字が変わるのって母親の連れ子のほうだろ』
『本当に千聖くんたちは苗字が変わっても大丈夫なの?』
『だからそう言ってるじゃん』
『そうなんだ。どうなるかわからないけど、わたしは成海愛理になっても全然大丈夫だからね!』
『ふーん。じゃ、また明日』
千聖くんは早く会話を終わらせたいらしい。
用事の最中なのか、単純に文字を打つのが面倒くさいのか。
『はーい。また明日』
空気を読んで、わたしはスマホを置いた。
「……なんか軽いなぁ……親同士の再婚って普通は大事件のはずなんだけどな……?」
わたしは首を捻りつつ、膝で丸まっている猫の背中を撫でた。
ジロさんは黒と白のハチワレ猫だ。
毛のほとんどが黒く、尻尾も真っ黒で、鼻の右横に黒い斑模様がある。
ジロさんは人間の事情なんか知ったことじゃないとばかりに迷惑そうな顔でジロリとわたしを見上げた。
そして、わたしの膝から飛び下り、お気に入りの座布団の上で再び丸まったのだった。

