「……そ、それは……まあ……あんまり酷い態度を取られたら、ちょっと思ったりするけど……」
わたしだって良い子じゃない。
こっちは必死で助けようとしてるのに、馬鹿にされたら悔しいし悲しいし、腹が立つに決まってる。
もう知らんぷりして放っとこうかな、って思ったときだってあるよ。
「……でも、やっぱり、誰にも不幸になって欲しくないもん……」
だから、馬鹿にされても、笑われても、行動せずにはいられない。
「そう思えるから愛理はすごいんだよ。すごいし、えらい」
千聖くんが近づいてきて、わたしの手をギュッと掴む。
思わず顔を上げると、わたしと目を合わせて千聖くんは頷いた。
「愛理は今日、車に轢かれそうになった園田さんを助けた。不幸な未来を変えた。他の誰にもできないことをしたんだから、堂々と胸を張って、前を向いてればいい」
わたしの手を引っ張って、千聖くんは歩き出す。
外が寒い分、繋いだ手から彼の体温が伝わってくる。
「……ありがとう。千聖くんがいてくれて良かった」
わたしは千聖くんの手を握り返して微笑んだ。
わたしが見た予知夢を信じてくれて、未来を変えるべく一緒に頑張ってくれる人がいてくれて、本当に良かった。
「おれも愛理がいて良かったよ。愛理がいなきゃ、おれは優夜と一緒に暮らせなかった」
千聖くんの両親は四年前、千聖くんが小学二年生のときに離婚している。
原因は千聖くんのお父さんの暴力と浮気だ。
子どもたちは麻弥さんが二人とも引き取る。
そう決めたはずなのに、千聖くんのお父さんは約束を破って優夜くんを連れて行った。
千聖くんは夢の中で泣いていた。
――それが、初めて見たわたしの予知夢。
わたしだって良い子じゃない。
こっちは必死で助けようとしてるのに、馬鹿にされたら悔しいし悲しいし、腹が立つに決まってる。
もう知らんぷりして放っとこうかな、って思ったときだってあるよ。
「……でも、やっぱり、誰にも不幸になって欲しくないもん……」
だから、馬鹿にされても、笑われても、行動せずにはいられない。
「そう思えるから愛理はすごいんだよ。すごいし、えらい」
千聖くんが近づいてきて、わたしの手をギュッと掴む。
思わず顔を上げると、わたしと目を合わせて千聖くんは頷いた。
「愛理は今日、車に轢かれそうになった園田さんを助けた。不幸な未来を変えた。他の誰にもできないことをしたんだから、堂々と胸を張って、前を向いてればいい」
わたしの手を引っ張って、千聖くんは歩き出す。
外が寒い分、繋いだ手から彼の体温が伝わってくる。
「……ありがとう。千聖くんがいてくれて良かった」
わたしは千聖くんの手を握り返して微笑んだ。
わたしが見た予知夢を信じてくれて、未来を変えるべく一緒に頑張ってくれる人がいてくれて、本当に良かった。
「おれも愛理がいて良かったよ。愛理がいなきゃ、おれは優夜と一緒に暮らせなかった」
千聖くんの両親は四年前、千聖くんが小学二年生のときに離婚している。
原因は千聖くんのお父さんの暴力と浮気だ。
子どもたちは麻弥さんが二人とも引き取る。
そう決めたはずなのに、千聖くんのお父さんは約束を破って優夜くんを連れて行った。
千聖くんは夢の中で泣いていた。
――それが、初めて見たわたしの予知夢。

