「やーん可愛い、本当に可愛い! 何あのリス! あんな可愛いリス地球上にいていいの!?」
わたしは興奮のあまり、由香ちゃんの肩をばしばし叩いた。
「うん、可愛いねえ……あんな神さまなら何をされても許せちゃうねえ……」
由香ちゃんも目をとろんとさせ、身体の前で手を組んでいる。
「うんうん、もう許すよ、なんでも許すよ!」
「神さまに会ったら一発殴ってやろうと思ってたけど無理だ! こんな可愛い生き物を殴るとか無理だ!! 人として大切な何かを失う気がする!!」
「あれを殴るなんてとても……」
幸太くんが喚き、陸先輩も首を振っている。
「ふふん。ざまあみなさい。りっちゃんの魅力には誰も敵わないんだから!」
乃亜が手を腰に当て、勝ち誇ったように笑っている。
ヒロインとしての演技をすることは止めたらしいけれど、でも、乃亜の豹変なんてどうでもいい。
とにかくリスが可愛くて仕方ない。
「ああ、もふもふしたい……思う存分撫で回したい」
「わたしも頬ずりしたい、ぎゅーって抱きしめたい……」
誰もが愛らしすぎる神さまに魅了され、狂った。
けれど、ただ一人、神さまが出現しても眉一つ動かさなかった人物がいた。
有栖先輩だった。
大騒ぎの中、彼は無表情で乃亜に詰め寄った。
乃亜が反応するよりも早く、彼はリスの胴体を鷲掴みにし、壁に向かってぶん投げた。
びたーん!! とリスが壁に叩きつけられる。
「……………………」
誰もが口を閉ざし、水を打ったような静寂が訪れる。
リスは身体の前面を壁に張り付かせたまま、ずるずると滑り、ぽとっと床に落ちた。
心なしか、身体が平べったくなったような気がする。
有栖先輩はそれを見て、つまらなさそうに鼻を鳴らした。
「……鬼……」
幸太くんは青ざめて呟いた。
陸先輩も乃亜も硬直し、信じられないような目で有栖先輩を見ている。
けれど、由香ちゃんの反応だけは違った。
わたしは興奮のあまり、由香ちゃんの肩をばしばし叩いた。
「うん、可愛いねえ……あんな神さまなら何をされても許せちゃうねえ……」
由香ちゃんも目をとろんとさせ、身体の前で手を組んでいる。
「うんうん、もう許すよ、なんでも許すよ!」
「神さまに会ったら一発殴ってやろうと思ってたけど無理だ! こんな可愛い生き物を殴るとか無理だ!! 人として大切な何かを失う気がする!!」
「あれを殴るなんてとても……」
幸太くんが喚き、陸先輩も首を振っている。
「ふふん。ざまあみなさい。りっちゃんの魅力には誰も敵わないんだから!」
乃亜が手を腰に当て、勝ち誇ったように笑っている。
ヒロインとしての演技をすることは止めたらしいけれど、でも、乃亜の豹変なんてどうでもいい。
とにかくリスが可愛くて仕方ない。
「ああ、もふもふしたい……思う存分撫で回したい」
「わたしも頬ずりしたい、ぎゅーって抱きしめたい……」
誰もが愛らしすぎる神さまに魅了され、狂った。
けれど、ただ一人、神さまが出現しても眉一つ動かさなかった人物がいた。
有栖先輩だった。
大騒ぎの中、彼は無表情で乃亜に詰め寄った。
乃亜が反応するよりも早く、彼はリスの胴体を鷲掴みにし、壁に向かってぶん投げた。
びたーん!! とリスが壁に叩きつけられる。
「……………………」
誰もが口を閉ざし、水を打ったような静寂が訪れる。
リスは身体の前面を壁に張り付かせたまま、ずるずると滑り、ぽとっと床に落ちた。
心なしか、身体が平べったくなったような気がする。
有栖先輩はそれを見て、つまらなさそうに鼻を鳴らした。
「……鬼……」
幸太くんは青ざめて呟いた。
陸先輩も乃亜も硬直し、信じられないような目で有栖先輩を見ている。
けれど、由香ちゃんの反応だけは違った。


