「……だったら……もしそうだったら、わたしの願いは、もうとっくに叶ってたんじゃないか……神さまさえいなかったら、わたしたち、とっくにっ……」
しゃくりあげると、由香ちゃんが両腕でわたしを抱きしめ、背中を摩ってくれた。
「……泣かないで、悠理ちゃん。白石先輩が仲間になってくれたんだから、もう怖いものなんてないよ」
しばらくして、由香ちゃんは身体を離し、潤んだ目でわたしを力強く見つめた。
「井田先輩を真っ向から叩きのめした白石先輩を見たでしょう? 相手が神さまだろうと邪悪なヒロインだろうと白石先輩は負けない。だってね、悠理ちゃん。白石先輩が負ける姿なんて想像できる?」
由香ちゃんは茶目っ気たっぷりに笑った。
有栖先輩が負けて泣く姿を想像してみる。
……無理だ。
あまりにもありえなさ過ぎて、具体的な想像をする前に脳が拒否した。
「……できない」
わたしは目元を拭い、口の端をつり上げた。
「でしょ?」
由香ちゃんも笑い返し、身体の前で両手を握った。
「誰が何と言おうと黒瀬くんにとってのヒロインは悠理ちゃんだよ。だって黒瀬くんが好きなのは乃亜じゃなくて悠理ちゃんだもの。自信を持って。わたしたちもついてるから、一緒にハッピーエンドを目指して頑張ろう!!」
「うん!!」
わたしはもう一度目を擦り、大きく頷いた。
もう涙なんて必要ない。
わたしには心からの励ましをくれる親友が、ハムスターが、頼もしい先輩たちがいる。
待ってて、拓馬。
わたしはしがないモブだけど。
でも、この想いはヒロインにだって負けない。
そうだ――負けてたまるものか。
しゃくりあげると、由香ちゃんが両腕でわたしを抱きしめ、背中を摩ってくれた。
「……泣かないで、悠理ちゃん。白石先輩が仲間になってくれたんだから、もう怖いものなんてないよ」
しばらくして、由香ちゃんは身体を離し、潤んだ目でわたしを力強く見つめた。
「井田先輩を真っ向から叩きのめした白石先輩を見たでしょう? 相手が神さまだろうと邪悪なヒロインだろうと白石先輩は負けない。だってね、悠理ちゃん。白石先輩が負ける姿なんて想像できる?」
由香ちゃんは茶目っ気たっぷりに笑った。
有栖先輩が負けて泣く姿を想像してみる。
……無理だ。
あまりにもありえなさ過ぎて、具体的な想像をする前に脳が拒否した。
「……できない」
わたしは目元を拭い、口の端をつり上げた。
「でしょ?」
由香ちゃんも笑い返し、身体の前で両手を握った。
「誰が何と言おうと黒瀬くんにとってのヒロインは悠理ちゃんだよ。だって黒瀬くんが好きなのは乃亜じゃなくて悠理ちゃんだもの。自信を持って。わたしたちもついてるから、一緒にハッピーエンドを目指して頑張ろう!!」
「うん!!」
わたしはもう一度目を擦り、大きく頷いた。
もう涙なんて必要ない。
わたしには心からの励ましをくれる親友が、ハムスターが、頼もしい先輩たちがいる。
待ってて、拓馬。
わたしはしがないモブだけど。
でも、この想いはヒロインにだって負けない。
そうだ――負けてたまるものか。
