「…………わ、わたっ……!」
激しい呼吸の合間に言いかけて、息が詰まり、激しくむせた。
「おい。大丈夫か?」
拓馬が心配そうに背中を叩いてくれた。
「わ、わたしっ!」
どうにか喋れるようになり、わたしは拓馬の腕を掴んだ。
「は、初めて、一位っ……じ、人生で、初めて、一位、取れた! た、拓馬の、おかげっ……!!」
感極まって、目からボロボロ涙が零れる。
「あ、ああ……おめでとう」
泣くほど喜ぶとは思わなかったらしく、拓馬は面食らった顔になり、苦笑した。
「でも、浸るのは後にして。ここで突っ立ってたら邪魔になる」
拓馬はわたしの手を掴んで引っ張り、一位の旗が立っている列に並んで座った。
「一位になった感想は?」
わたしが落ち着くのを見計らって、拓馬が聞いてきた。
答えは聞かずともわかっているらしく、唇の端をつり上げて。
「……最高っ!」
わたしは手の甲で荒っぽく目元を擦り、泣きながら笑った。
「わたし、今日のこと忘れないよ。拓馬と手を繋いで一位になったこと、きっと一生忘れない」
「大げさな」
「大げさなんかじゃないよ。わたしの運動音痴ぶりは知ってるでしょ? 体育祭で一位を取れるなんて、奇跡でも起こらなきゃありえないと思ってた。でもなれた。全部拓馬のおかげだよ、本当にありがとう。夢を叶えてくれて」
わたしは拓馬の手を掴み、上下に振った。
「……どういたしまして。ていうかさ、なんでいきなり名前呼び?」
「あっ!!」
しまった!!
前世や心の中では拓馬って呼んでたから!!
興奮してて、ついうっかり!!
「ご、ごめん!! 黒瀬くん!!」
「いや、いいよ。その代わり、おれもこれからは悠理って呼ぶから」
「えっ? あ、はい。もちろん、どうぞ」
わたしは照れながら、こくこくうなずいた。
すると、拓馬は急に黙り、明後日の方向を見つめた。
視線を追えば、そこは二年三組の応援席。
友達と談笑している白石先輩を見ているようだ。
「どうしたの?」
「なあ悠理」
再び拓馬がこちらを見る。
「何?」
「お前って、紅茶好き?」
激しい呼吸の合間に言いかけて、息が詰まり、激しくむせた。
「おい。大丈夫か?」
拓馬が心配そうに背中を叩いてくれた。
「わ、わたしっ!」
どうにか喋れるようになり、わたしは拓馬の腕を掴んだ。
「は、初めて、一位っ……じ、人生で、初めて、一位、取れた! た、拓馬の、おかげっ……!!」
感極まって、目からボロボロ涙が零れる。
「あ、ああ……おめでとう」
泣くほど喜ぶとは思わなかったらしく、拓馬は面食らった顔になり、苦笑した。
「でも、浸るのは後にして。ここで突っ立ってたら邪魔になる」
拓馬はわたしの手を掴んで引っ張り、一位の旗が立っている列に並んで座った。
「一位になった感想は?」
わたしが落ち着くのを見計らって、拓馬が聞いてきた。
答えは聞かずともわかっているらしく、唇の端をつり上げて。
「……最高っ!」
わたしは手の甲で荒っぽく目元を擦り、泣きながら笑った。
「わたし、今日のこと忘れないよ。拓馬と手を繋いで一位になったこと、きっと一生忘れない」
「大げさな」
「大げさなんかじゃないよ。わたしの運動音痴ぶりは知ってるでしょ? 体育祭で一位を取れるなんて、奇跡でも起こらなきゃありえないと思ってた。でもなれた。全部拓馬のおかげだよ、本当にありがとう。夢を叶えてくれて」
わたしは拓馬の手を掴み、上下に振った。
「……どういたしまして。ていうかさ、なんでいきなり名前呼び?」
「あっ!!」
しまった!!
前世や心の中では拓馬って呼んでたから!!
興奮してて、ついうっかり!!
「ご、ごめん!! 黒瀬くん!!」
「いや、いいよ。その代わり、おれもこれからは悠理って呼ぶから」
「えっ? あ、はい。もちろん、どうぞ」
わたしは照れながら、こくこくうなずいた。
すると、拓馬は急に黙り、明後日の方向を見つめた。
視線を追えば、そこは二年三組の応援席。
友達と談笑している白石先輩を見ているようだ。
「どうしたの?」
「なあ悠理」
再び拓馬がこちらを見る。
「何?」
「お前って、紅茶好き?」
