桜の花びらが舞い散る入学式の朝。
新しいブレザーの制服に身を包んだわたしは、不意に既視感を覚えて足を止めた。
――なんかこの校門、見覚えがあるような……?
校門の向こうにある噴水も、見たことがあるような気がする。
しかも、日常じゃなく、スマホの中で。
――うーん、どういうことだろう?
首を傾げながら、校舎の前の掲示板でクラスを確認しようとした、その時だった。
「あっ、黒瀬くんだ」
「同じクラスになれたらいいなー」
近くにいた女子たちが、浮かれたような声で言った。
――黒瀬くん?
その名前は、妙に引っかかった。
女子たちの視線を追って振り返れば、ものすごく綺麗な男の子が歩いてくる。
切り揃えられた艶やかな黒髪。
きめ細かな白い肌に、切れ長の瞳。通った鼻梁。
道を歩けば異性だけではなく、同性の目すら引きそうな秀麗な顔立ち。
彼の顔を見た瞬間、わたしの全身を激しいショックが貫いた。
脳みそがひっくり返るような衝撃と共に思い出す。
わたしが今日入学したのは、中高一貫の藤美野《ふじみの》学園。
そして、彼の名前は黒瀬――黒瀬拓馬!
そうだ、彼は前世のわたしが遊んでいた乙女ゲーム『カラフルラバーズ』のキャラクターだ!
「――拓馬《たくま》っ!?」
「え? なんでおれの名前を?」
突然名前を言い当てられて驚いたらしく、彼は目を大きくした。
「あっ」
はっとして口元を押さえる。
新しいブレザーの制服に身を包んだわたしは、不意に既視感を覚えて足を止めた。
――なんかこの校門、見覚えがあるような……?
校門の向こうにある噴水も、見たことがあるような気がする。
しかも、日常じゃなく、スマホの中で。
――うーん、どういうことだろう?
首を傾げながら、校舎の前の掲示板でクラスを確認しようとした、その時だった。
「あっ、黒瀬くんだ」
「同じクラスになれたらいいなー」
近くにいた女子たちが、浮かれたような声で言った。
――黒瀬くん?
その名前は、妙に引っかかった。
女子たちの視線を追って振り返れば、ものすごく綺麗な男の子が歩いてくる。
切り揃えられた艶やかな黒髪。
きめ細かな白い肌に、切れ長の瞳。通った鼻梁。
道を歩けば異性だけではなく、同性の目すら引きそうな秀麗な顔立ち。
彼の顔を見た瞬間、わたしの全身を激しいショックが貫いた。
脳みそがひっくり返るような衝撃と共に思い出す。
わたしが今日入学したのは、中高一貫の藤美野《ふじみの》学園。
そして、彼の名前は黒瀬――黒瀬拓馬!
そうだ、彼は前世のわたしが遊んでいた乙女ゲーム『カラフルラバーズ』のキャラクターだ!
「――拓馬《たくま》っ!?」
「え? なんでおれの名前を?」
突然名前を言い当てられて驚いたらしく、彼は目を大きくした。
「あっ」
はっとして口元を押さえる。
