「魔王の定義」魔王になる運命の私は、その運命にあらがいたい


「ジュウド様、私を愛して下さい。私もあなたを愛します。約束します。だから……」

 そこまで言うと、ジュウド様に唇を奪われた。

 ちゅ、ちゅ、と啄むようなキスに、くすぐったさと嬉しさで頬が緩んでしまう。

「ジュウド様、大好きです」

「俺もジェシカ、君が好きだ。愛している」

 そこから軽く優しいキスが続き、深く熱いキスへと変わると、それが数分続いた。甘く激しいキスの連続にジェシカの息は上がり、唇の隙間から艶めかしい吐息と声が漏れだす。それを聞いたジュウドの喉がごくりと鳴った。

「ジェシカすまない。少し離れる」

 何かを我慢しているようなジュウド様が、立ち上がろうとして私はそれを制した。

「行かないでジュウド様……」

 私はジュウド様と離れたくなかった。幸せなこの時間をもっとジュウド様と共有していたい。

「いや、しかし……」

 私はジュウド様を上目遣いに見つめて瞳を潤ませる。

 町のお姉さんたちが、男を手玉に取るあざとい女は上目遣いで瞳を潤ませるんだと言っていた。ジュウド様を手玉に取るつもりはないが、今はこのテクニックを使わせてもらう。

 だって私はこの先を期待しているんだ。

 これも町のお姉さんに聞いた話だ。愛し合う男女は体を重ねあうのだと。

「ジュウド様……」

 大好きな人の名前を吐息交じりにそっと囁けば、ジュウド様の空色の瞳が森の獣のようにギラリと光った。それを合図とするように、ジュウド様はジェシカを組み敷いた。手の動きはとても優しく、壊れ物を扱うように動くが、いつもより濃くなった青い瞳がジェシカの全てを奪うと熱く語ってくる。ジェシカはジュウドのしたいように全てを任せた。ジュウドのすることは全て受け入れる覚悟だった。

「責任は取る……っ……愛している」

 そう言いながらジュウド様の息は荒々しく乱れ、ジェシカの名を呼ぶ。全てを吐露するように囁かれる声。ジェシカの体に優しく唇を這わせ、敏感な部分を探っていくジュウド。それに応えるようにジェシカは吐息混じりの声を上げる。二人の愛の時間は続き、我慢の限界を迎えると苦しそうにジュウドは息を吐いた。その後もジェシカ愛していると何度も囁きながら律動は続き、それはジュウドが満足するまで続いた。