あの旦那のことだ、別れるなんて言おうものならぼこぼこにでもするんじゃないか。
日々のあんちゃんの体に刻まれる痛々しい傷痕を見ていればそれくらい容易に想像できる。
なんなら、暴力だけじゃない。社会的にも傷をつけるんじゃないのか。
考え出したら嫌な予感は止まらない。
『いつまで考えてるわけ。こんなのすぐに答え出せると思うんですけどね。』
『………分かり、ました。もう会いません。』
『まあそうだよな、それ以外の答えなんかあるわけないだろ。訴えられてないだけ、ありがたいと思えよな。
会いませんなんか言ったって、杏奈と店で会うんじゃないのか?』



