あんちゃんのご両親は不慮の交通事故で亡くなり、親戚に引き取られたと聞いていた。
あの頃の俺はあんちゃんに気持ちを伝えられないまま疎遠になってしまい、恋心をそっと胸の中に閉まっていたはずだった。
けれど再会して一緒に働くようになり、あの頃よりあんちゃんを愛しく思う気持ちがどんどん強くなっていった。
『いま近藤なのは、結婚したからね。』
あんちゃんを愛しく思う反面、面接をしたあの日の言葉が脳裏に焼き付いている。
もっと早く再会したかったけど、仕方ない。
あんちゃんが結婚しているなら、俺の出る幕はない。



