廊下にガラガラと台車の音が響いて、私ははっとして長谷川を見返した。
「言わないのはいいけどさ、でもあんた別に会社でのイメージ良くないよ。キツくて怖いもん」
「は?」
長谷川が何かを言おうとした途端に、引越し屋さんが「すみません」と口を挟んだ。
「こちらの棚なんですが」
「あ、はい」
長谷川が振り向いた隙に、私は肩からずり落ちかけていたカバンをかけ直した。
「じゃあ、また月曜日に」
「あ、待て、立花!」
「待たない! お腹空いたから!!」
私はエレベーターホールまで一気に走って逃げた。
引越し屋さんが使っていたエレベーターがまだ開いたままだったから、そのまま飛び乗って一階まで降りた。
我ながら、小学生みたいな逃げ方だった。
お腹空いたからって。少なくともアラサーの言い訳じゃない。
長谷川のエプロン姿、写真に撮っておけばよかった。それで仕事中に長谷川がイラつきだしたら見せてやるんだ。
さっきの姿を思い出してにやにやしながら、私は近所の牛丼屋へ向かった。
***
「言わないのはいいけどさ、でもあんた別に会社でのイメージ良くないよ。キツくて怖いもん」
「は?」
長谷川が何かを言おうとした途端に、引越し屋さんが「すみません」と口を挟んだ。
「こちらの棚なんですが」
「あ、はい」
長谷川が振り向いた隙に、私は肩からずり落ちかけていたカバンをかけ直した。
「じゃあ、また月曜日に」
「あ、待て、立花!」
「待たない! お腹空いたから!!」
私はエレベーターホールまで一気に走って逃げた。
引越し屋さんが使っていたエレベーターがまだ開いたままだったから、そのまま飛び乗って一階まで降りた。
我ながら、小学生みたいな逃げ方だった。
お腹空いたからって。少なくともアラサーの言い訳じゃない。
長谷川のエプロン姿、写真に撮っておけばよかった。それで仕事中に長谷川がイラつきだしたら見せてやるんだ。
さっきの姿を思い出してにやにやしながら、私は近所の牛丼屋へ向かった。
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