「緊張する!」
「大丈夫!頑張って」
私の目をまっすぐみてガッツポーズをして応援してくれる四保くん。
これから、入学式が始まる。四保くんは私よりも一つ年上の2年生で、入学式も私とは別々になるらしい。そのため、四保くんとは少しの間離れ離れだ。
「よし!いってくるね」
私もガッツポーズをする。
「うん、頑張って」
目を細めて笑顔で手を振ってくれた。
よし!私の目的である色達も探しながら、入学式を楽しもうと!
*・*・*
私は先生らしき人たちに案内されて、用意された自分の席に座る。周りを見ると、私はこのクラスで2番目らしい!1番目の人は誰なんだろ?
そう思っていると、ギリギリのタイミングで綺麗な紫髪と紫の瞳をもつ可愛い子が来た。あっ、焦ってハンカチを落としている。
「あの、ハンカチ落としたよ」
「ご、ごめんなさい」
「大丈夫!大丈夫!綺麗なハンカチだね」
「……ありがとうございます」
それにしても、ほんと可愛い!絶対に仲良くなりたい‼︎後で話しかけよ!
それから数分経って、入学式が始まった。
「––––ようこそ、この私立彩芸(さいげい)高等学校へ!私は校長の白百合雪(しろゆりゆき)よ。これから三年間、この学校で楽しい思い出を作りましょう!」
すごい、あの人が校長なんだ……。でも、なんかどこかでみたことがあるような?気のせい?
「以上を持ちまして入学式を終了と致します。これから、担任の先生発表しますので指示に従って各教室に向かってください」
も、もう終わり?入学式ってこんなにあっけないの?
「このクラスを担当する田中美咲(たなかみさき)です!よろしくお願いします!」
この人が私たちの担任の先生なんだ。シュシュで結ばれた茶髪、少し茶色がかった黒色の目。優しそうで、仲良くなれる予感!
「じゃぁついてきてくださいね」
ぞろぞろと音楽に合わせて体育館から出て教室に向かう。
8クラスもある学校だから、とっても広いな。
「みんなが今日から使う教室はここです!左から順番に座っていてね」
「はい!」
私は窓側の中庭が見える席。こんなにいい席だなんて!これから、毎日が楽しみだよ!
「よし!じゃぁ、私の自己紹介もしたから今度はみんなにしてもらおうかな〜」
「えぇ……」
「あっ、名前は絶対に言ってね!趣味とか一言は自由にね」
そうして、自己紹介が始まった。
「え、あっ、その」
がんばれ!1番さん!!ずっと、名前を言えない1番さんを見守っているけど、この調子だとみんなの名前も聞けないかも……。よし!
「先生!私がまず自己紹介してそのあとに、言ってもらっても大丈夫ですか?」
「大丈夫!それでも大丈夫?」
「…は、はい」
1番さんにも許可をもらったし、自己紹介をしよう!
「私の名前は赤谷紅子です!紅子ちゃんって呼んでください!趣味はお散歩です!よろしくお願いします!!」
「はい、ありがとう!じゃぁ次言えるかな?」
「う、わ私は」
「大丈夫!深呼吸!」
私の声かけに1番さんは深呼吸をして覚悟を決めたように話し始めた。
「わ、私は、青山紫(あおやまゆかり)です。えぇっと趣味はお兄様と、一緒に、紅茶を飲むことです。よろしくお願いします」
頑張ったね‼︎すごい抱きしめたい気持ちを抑える。趣味が紅茶って上品だなぁ……。紫ちゃんが座ると共にサラサラな長い髪が目に入る。
……あれ?紫ちゃんって色じゃん!なんでこんなにわかりやすいのに気づかなかったんだろ!
「青山さんもありがとう、じゃぁ次の子もお願いね」
順調に自己紹介が続く。ゲームが好きだとか、お菓子作りが趣味だとかそれぞれ個性があって面白いなぁ……。
「じゃぁ、みんなの自己紹介も終わったことで!今日の日程は終わり!明日の説明します」
もう終わりなんだ……。本格的な授業は明日かららなんだ。帰れるのならば、早く四保くんに会いに行きたいけど、でも!ここは、紫ちゃんの話を聞かないと!
「みなさんまた明日会いましょう!間違えて中学校に行かないようにね〜」
「はーい!」
目の前で片付けの準備をしている紫ちゃん。よし!今なら話しかけられるかも‼︎
「ねぇねぇ!紫ちゃん!」
「はっはい!なんですか」
びっくりさせちゃった…!後ろからではなくて前から話しかければよかったのかも……。反省!そんなことよりも、早く聞こう!
「紫ちゃんって紫色だよね?」
「えっ、はい…そうですよ…。私は"紫"です。紅子さんも、ですよね?……赤色の」
「うん!」
やっぱり、紫ちゃんが色なのは間違いないみたい。早速1色目が見つかるなんて!幸先いいなぁ!
「紫色だけど、名前に青も入っているの?珍しいね」
「あっそれは、お兄様に合わせた、から……」
「そうなんだ!人間の世界の名前は自由に決められるしね!あーっと、その…お兄ちゃんも色なの?」
「はい…青みの紫、の色です」
「やっぱり!」
どうやって話を切り出そう……。ここで無理に話をさせたくないし……。ほんとこういう時に茜(あかね)がいてくれればぁ……。
「紅子ちゃん」
この声は…!
「四保くん!来てくれたんだ」
「うん、紅子ちゃんに会わせたくて」
会わせたい?誰なんだろ?四保くんが横に逸れると、そこには青紫までとはいかない、青みを帯びた紫の髪と瞳を持っている儚げ美青年が立っていた。微笑んだいるのに、なぜか近づきがたい雰囲気を感じる、
「ほら、心当たりがあるって言ったでしょ?」
「もしかして、彼が……!」
「そうですね。私が"青みの紫"の青山美紫乃(あおやまみしの)と申します」
「青山ってもしかして、」
「お兄様‼︎来てくださったのですね!」
「わぁ!」
びっくりした。つい先ほどのオドオドしていた様子とは、打って変わって子供みたいに無邪気な紫ちゃん。
「こら、紫?ご挨拶はちゃんとしたの?」
「い、一様しました!これでも、頑張ったのです!」
「そうなんだろうね」
「はい」
……何この兄妹!可愛いすぎるんだけど!!他の紫を持つ子達とは何か違う魅力を感じて、胸がドキドキしてる!
「そう言えば、赤色さんのことをなんて言えばいいのかな?」
「あっ、私の名前は」
「お兄様!赤谷紅子ちゃんですよ!」
「紫?」
「わざとじゃないんです!紅子ちゃんが助けてくださったので……私が紹介したかったの……」
「本当に、可愛い!」
勢いで紫ちゃんを抱きしめてしまった。見た目も可愛いのに、中身まで可愛いなんて!抱きしめてしまうのは仕方がない。
紫ちゃんは少し驚いていたが、すぐに青い顔になり私から離れようとしている。
「ごめん!急に抱きしめて」
「いえ、それは嫌ではないのですけど…。そ、その…」
「場所が場所ですし、どこか別のところで話しませんか?紫もその方が落ち着けるだろうし」
確かに美紫乃さんのいう通りかも。まだこのクラスには人がたくさんいる。熱が上がりすぎて周りが見えていなかった……。
「それなら、僕の家ならどう?ちょうど近いし」
「それはいいね。ありがたく行かせてもらうよ」
「お兄様が、行くのであれば…」
「私も!大丈夫‼︎早く行こ!」
四保くんのお家に向かった。
*・*・*
お家について、リビングで四保くんが用意してくれた紅茶で一呼吸をする。
「その、理由があると思うんだけど、紫ちゃんと美紫乃さんはどうして学園を休んだんですか?」
「えーっと、その……」
紫ちゃんが緊張しているのか、自己紹介の時よりもおどおどしている。すると、紫ちゃんの髪や瞳が一瞬青色になった。
「青色?」
「あっ!違うの……。その」
「ここは私に説明させてください」
喋れない紫ちゃんの代わりに美紫乃さんが、説明をしてくれるらしい。動揺している紫ちゃんに無理に聞いてしまった……。
「美紫乃さん、紫ちゃんが青色になったのは学園に来なくなったことと関係はありますか?」
「あると言えば半分くらいはありますね」
「半分?」
「それは青くなることには関係ないので、省きますね」
髪色が青色になってしまうということと、一緒なくらいの悩みだなんて……。気になるけど今は目の前で見たことについて知ろう!美紫乃さんの目をじっと見る。
「そうですね……今の紫は不安定なんです」
「不安定?」
眉をひそめてまるで自分のことのように心苦しそうに話す。
「えぇ、紫は数年前突然青色になってしまうようになったのです。紫色が不安定をイメージさせることはありますが、この不安定の原因は人間達のイメージからではないんです」
「それじゃぁ、解決する方法もないの?」
「……唯一の解決は私を"リセット"させること」
「紫をリセットだなんて、絶対にさせないから…!」
リセット……?そんなに解決することができないの?
「リセットって?」
「あぁ…みんな普通にしてたから、忘れてたけど…。四保は人間だったね」
「私が説明するよ。リセットっていうのは、…今まで過ごして来た記憶を消して、新しい自分を生み出すこと」
「それをすると色としては消えないということ?色の消失とは違うの?」
「そうだね、少し違うかな……。私たち個人としては消えるけど一つの色を消さないためにとる最終手段みたいなものだよ」
それに、リセットをしても最悪の場合は……。紫ちゃんがいる前では、あまり不謹慎なことは言わない方がいいだろう。
色達のことを知らない四保くんでも、残酷なことを理解して暗い顔をしている。
……せっかく見つけた1色目なんだ。諦めたくない。イメージが影響していないなら私でも助けられる。
「ねぇ、紫ちゃんのこと詳しく教えてくれない?」
「えぇ…私のことならいくらでも。何から話せばいいのでしょう?」
「紫ちゃんの不安定は人間達によるイメージとは変わっていないんだよね」
「…はい。イメージによる影響でしたら、私以外の紫色もすべて変わるはずですので」
「そっか……でも、まだなんとかなるはず」
「それは、無理だと思います」
「え?」
どういうこと?そんなにすぐに諦められることなの?
「無理だってそんな、すぐにわかるの?」
「すぐにではないのです。私とお兄様は症状が出た5年前から解決する方法を探してるの」
「5年前から?」
「そうですね…。私たちはそのために人間の世界に来たのに……。このままだと、紫の髪色は青くなったまま、本当にリセットせざるを得ない状況になります」
「それでも、私が助けるから!だから、まだやっていない方法の中に、あるのかも…」
かと言って私では、5年間解決方法を探していた私では難しいのだろう……。
だめだめ!助けるって決めたのに、こんなにマイナスになったら!
「私の赤を使うのはどうかな?」
「そう思い、私は赤のものを食べました。それでもまだ青くなってしまいます」
「それって純色じゃないでしょ?使うのは私だよ?どんな赤でも私には届かないし!」
ただの色ではない、私だからこそできるのかも。
「でも、少し怖いです。もし、紫にならなかったら…」
「私も、人間の世界に来た時に白になったの」
「え?そうなのですか」
「うん。でも、すぐに四保くんに出会って私は赤を取り戻した。だから、紫ちゃんも絶対に治る‼︎」
「本当に治るのですか?これで、お兄様にもこれ以上心配をかけてもらわなくても済みますか?」
「紫がしたいようにすればいいよ」
「…私は治したいです」
「うん!治そう!!」
よし!早速
「大丈夫!頑張って」
私の目をまっすぐみてガッツポーズをして応援してくれる四保くん。
これから、入学式が始まる。四保くんは私よりも一つ年上の2年生で、入学式も私とは別々になるらしい。そのため、四保くんとは少しの間離れ離れだ。
「よし!いってくるね」
私もガッツポーズをする。
「うん、頑張って」
目を細めて笑顔で手を振ってくれた。
よし!私の目的である色達も探しながら、入学式を楽しもうと!
*・*・*
私は先生らしき人たちに案内されて、用意された自分の席に座る。周りを見ると、私はこのクラスで2番目らしい!1番目の人は誰なんだろ?
そう思っていると、ギリギリのタイミングで綺麗な紫髪と紫の瞳をもつ可愛い子が来た。あっ、焦ってハンカチを落としている。
「あの、ハンカチ落としたよ」
「ご、ごめんなさい」
「大丈夫!大丈夫!綺麗なハンカチだね」
「……ありがとうございます」
それにしても、ほんと可愛い!絶対に仲良くなりたい‼︎後で話しかけよ!
それから数分経って、入学式が始まった。
「––––ようこそ、この私立彩芸(さいげい)高等学校へ!私は校長の白百合雪(しろゆりゆき)よ。これから三年間、この学校で楽しい思い出を作りましょう!」
すごい、あの人が校長なんだ……。でも、なんかどこかでみたことがあるような?気のせい?
「以上を持ちまして入学式を終了と致します。これから、担任の先生発表しますので指示に従って各教室に向かってください」
も、もう終わり?入学式ってこんなにあっけないの?
「このクラスを担当する田中美咲(たなかみさき)です!よろしくお願いします!」
この人が私たちの担任の先生なんだ。シュシュで結ばれた茶髪、少し茶色がかった黒色の目。優しそうで、仲良くなれる予感!
「じゃぁついてきてくださいね」
ぞろぞろと音楽に合わせて体育館から出て教室に向かう。
8クラスもある学校だから、とっても広いな。
「みんなが今日から使う教室はここです!左から順番に座っていてね」
「はい!」
私は窓側の中庭が見える席。こんなにいい席だなんて!これから、毎日が楽しみだよ!
「よし!じゃぁ、私の自己紹介もしたから今度はみんなにしてもらおうかな〜」
「えぇ……」
「あっ、名前は絶対に言ってね!趣味とか一言は自由にね」
そうして、自己紹介が始まった。
「え、あっ、その」
がんばれ!1番さん!!ずっと、名前を言えない1番さんを見守っているけど、この調子だとみんなの名前も聞けないかも……。よし!
「先生!私がまず自己紹介してそのあとに、言ってもらっても大丈夫ですか?」
「大丈夫!それでも大丈夫?」
「…は、はい」
1番さんにも許可をもらったし、自己紹介をしよう!
「私の名前は赤谷紅子です!紅子ちゃんって呼んでください!趣味はお散歩です!よろしくお願いします!!」
「はい、ありがとう!じゃぁ次言えるかな?」
「う、わ私は」
「大丈夫!深呼吸!」
私の声かけに1番さんは深呼吸をして覚悟を決めたように話し始めた。
「わ、私は、青山紫(あおやまゆかり)です。えぇっと趣味はお兄様と、一緒に、紅茶を飲むことです。よろしくお願いします」
頑張ったね‼︎すごい抱きしめたい気持ちを抑える。趣味が紅茶って上品だなぁ……。紫ちゃんが座ると共にサラサラな長い髪が目に入る。
……あれ?紫ちゃんって色じゃん!なんでこんなにわかりやすいのに気づかなかったんだろ!
「青山さんもありがとう、じゃぁ次の子もお願いね」
順調に自己紹介が続く。ゲームが好きだとか、お菓子作りが趣味だとかそれぞれ個性があって面白いなぁ……。
「じゃぁ、みんなの自己紹介も終わったことで!今日の日程は終わり!明日の説明します」
もう終わりなんだ……。本格的な授業は明日かららなんだ。帰れるのならば、早く四保くんに会いに行きたいけど、でも!ここは、紫ちゃんの話を聞かないと!
「みなさんまた明日会いましょう!間違えて中学校に行かないようにね〜」
「はーい!」
目の前で片付けの準備をしている紫ちゃん。よし!今なら話しかけられるかも‼︎
「ねぇねぇ!紫ちゃん!」
「はっはい!なんですか」
びっくりさせちゃった…!後ろからではなくて前から話しかければよかったのかも……。反省!そんなことよりも、早く聞こう!
「紫ちゃんって紫色だよね?」
「えっ、はい…そうですよ…。私は"紫"です。紅子さんも、ですよね?……赤色の」
「うん!」
やっぱり、紫ちゃんが色なのは間違いないみたい。早速1色目が見つかるなんて!幸先いいなぁ!
「紫色だけど、名前に青も入っているの?珍しいね」
「あっそれは、お兄様に合わせた、から……」
「そうなんだ!人間の世界の名前は自由に決められるしね!あーっと、その…お兄ちゃんも色なの?」
「はい…青みの紫、の色です」
「やっぱり!」
どうやって話を切り出そう……。ここで無理に話をさせたくないし……。ほんとこういう時に茜(あかね)がいてくれればぁ……。
「紅子ちゃん」
この声は…!
「四保くん!来てくれたんだ」
「うん、紅子ちゃんに会わせたくて」
会わせたい?誰なんだろ?四保くんが横に逸れると、そこには青紫までとはいかない、青みを帯びた紫の髪と瞳を持っている儚げ美青年が立っていた。微笑んだいるのに、なぜか近づきがたい雰囲気を感じる、
「ほら、心当たりがあるって言ったでしょ?」
「もしかして、彼が……!」
「そうですね。私が"青みの紫"の青山美紫乃(あおやまみしの)と申します」
「青山ってもしかして、」
「お兄様‼︎来てくださったのですね!」
「わぁ!」
びっくりした。つい先ほどのオドオドしていた様子とは、打って変わって子供みたいに無邪気な紫ちゃん。
「こら、紫?ご挨拶はちゃんとしたの?」
「い、一様しました!これでも、頑張ったのです!」
「そうなんだろうね」
「はい」
……何この兄妹!可愛いすぎるんだけど!!他の紫を持つ子達とは何か違う魅力を感じて、胸がドキドキしてる!
「そう言えば、赤色さんのことをなんて言えばいいのかな?」
「あっ、私の名前は」
「お兄様!赤谷紅子ちゃんですよ!」
「紫?」
「わざとじゃないんです!紅子ちゃんが助けてくださったので……私が紹介したかったの……」
「本当に、可愛い!」
勢いで紫ちゃんを抱きしめてしまった。見た目も可愛いのに、中身まで可愛いなんて!抱きしめてしまうのは仕方がない。
紫ちゃんは少し驚いていたが、すぐに青い顔になり私から離れようとしている。
「ごめん!急に抱きしめて」
「いえ、それは嫌ではないのですけど…。そ、その…」
「場所が場所ですし、どこか別のところで話しませんか?紫もその方が落ち着けるだろうし」
確かに美紫乃さんのいう通りかも。まだこのクラスには人がたくさんいる。熱が上がりすぎて周りが見えていなかった……。
「それなら、僕の家ならどう?ちょうど近いし」
「それはいいね。ありがたく行かせてもらうよ」
「お兄様が、行くのであれば…」
「私も!大丈夫‼︎早く行こ!」
四保くんのお家に向かった。
*・*・*
お家について、リビングで四保くんが用意してくれた紅茶で一呼吸をする。
「その、理由があると思うんだけど、紫ちゃんと美紫乃さんはどうして学園を休んだんですか?」
「えーっと、その……」
紫ちゃんが緊張しているのか、自己紹介の時よりもおどおどしている。すると、紫ちゃんの髪や瞳が一瞬青色になった。
「青色?」
「あっ!違うの……。その」
「ここは私に説明させてください」
喋れない紫ちゃんの代わりに美紫乃さんが、説明をしてくれるらしい。動揺している紫ちゃんに無理に聞いてしまった……。
「美紫乃さん、紫ちゃんが青色になったのは学園に来なくなったことと関係はありますか?」
「あると言えば半分くらいはありますね」
「半分?」
「それは青くなることには関係ないので、省きますね」
髪色が青色になってしまうということと、一緒なくらいの悩みだなんて……。気になるけど今は目の前で見たことについて知ろう!美紫乃さんの目をじっと見る。
「そうですね……今の紫は不安定なんです」
「不安定?」
眉をひそめてまるで自分のことのように心苦しそうに話す。
「えぇ、紫は数年前突然青色になってしまうようになったのです。紫色が不安定をイメージさせることはありますが、この不安定の原因は人間達のイメージからではないんです」
「それじゃぁ、解決する方法もないの?」
「……唯一の解決は私を"リセット"させること」
「紫をリセットだなんて、絶対にさせないから…!」
リセット……?そんなに解決することができないの?
「リセットって?」
「あぁ…みんな普通にしてたから、忘れてたけど…。四保は人間だったね」
「私が説明するよ。リセットっていうのは、…今まで過ごして来た記憶を消して、新しい自分を生み出すこと」
「それをすると色としては消えないということ?色の消失とは違うの?」
「そうだね、少し違うかな……。私たち個人としては消えるけど一つの色を消さないためにとる最終手段みたいなものだよ」
それに、リセットをしても最悪の場合は……。紫ちゃんがいる前では、あまり不謹慎なことは言わない方がいいだろう。
色達のことを知らない四保くんでも、残酷なことを理解して暗い顔をしている。
……せっかく見つけた1色目なんだ。諦めたくない。イメージが影響していないなら私でも助けられる。
「ねぇ、紫ちゃんのこと詳しく教えてくれない?」
「えぇ…私のことならいくらでも。何から話せばいいのでしょう?」
「紫ちゃんの不安定は人間達によるイメージとは変わっていないんだよね」
「…はい。イメージによる影響でしたら、私以外の紫色もすべて変わるはずですので」
「そっか……でも、まだなんとかなるはず」
「それは、無理だと思います」
「え?」
どういうこと?そんなにすぐに諦められることなの?
「無理だってそんな、すぐにわかるの?」
「すぐにではないのです。私とお兄様は症状が出た5年前から解決する方法を探してるの」
「5年前から?」
「そうですね…。私たちはそのために人間の世界に来たのに……。このままだと、紫の髪色は青くなったまま、本当にリセットせざるを得ない状況になります」
「それでも、私が助けるから!だから、まだやっていない方法の中に、あるのかも…」
かと言って私では、5年間解決方法を探していた私では難しいのだろう……。
だめだめ!助けるって決めたのに、こんなにマイナスになったら!
「私の赤を使うのはどうかな?」
「そう思い、私は赤のものを食べました。それでもまだ青くなってしまいます」
「それって純色じゃないでしょ?使うのは私だよ?どんな赤でも私には届かないし!」
ただの色ではない、私だからこそできるのかも。
「でも、少し怖いです。もし、紫にならなかったら…」
「私も、人間の世界に来た時に白になったの」
「え?そうなのですか」
「うん。でも、すぐに四保くんに出会って私は赤を取り戻した。だから、紫ちゃんも絶対に治る‼︎」
「本当に治るのですか?これで、お兄様にもこれ以上心配をかけてもらわなくても済みますか?」
「紫がしたいようにすればいいよ」
「…私は治したいです」
「うん!治そう!!」
よし!早速


