俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~

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 一方そのころ、浩斗は社長室でシステム開発部長からの報告を受けていた。

「ベストパートナーの判定自体には、問題がなかったという認識でいいな?」
「はい。そのようにお考えいただいて大丈夫です」

 システム開発部長は頷く。
 かねてからの懸案事項であったシェアラのベストパートナーがふたり設定されるバグに関して、これまでに確認された5件についての調査が終わった。その結果わかったのは、全てのケースでベストパートナーの判定は正しく行われていたということだ。つまり、ベストパートナーがふたり設定された5人の利用者は、カップル成立確率99%以上となる異性が複数人いたということだ。

 検証の結果、特定の条件が重なった場合にベストパートナーが二重登録されることも判明した。修正版プログラムも現在作成中だ。

「誤判定でないのは、不幸中の幸いだな」

 浩斗はほっと息を吐く。

(結衣と俺の判定が間違いだったのかと心配したが、それも大丈夫そうだな)

 心配の種が消え、問題に解決のめどが立って喜ばしい一方、複雑な気持ちもある。

 (結衣と圭吾も、間違いなくベストパートナーだということか)

 友人として圭吾のことを、自信を持って紹介できるいい男だと確信しているし、彼には幸せになってほしいと思う。しかし、相手が結衣となると話は別だ。

(あと2週間か……。もう時間がない) 

 結衣との勝負の期日が迫っている。当初は簡単に落とせると思っていたのに、なかなか思い通りにはことが進まなかった。
 結衣の気持ちが全く自分に向いていないとは思わない。しかし、完全に向いているかと聞かれると、確信がない。
 なにより、結衣が浩斗と正式な恋人になることに否定的なのが問題だ。